GOTやGPTといった肝臓の酵素値は、様々な原因で上昇します。散歩中に殺虫剤や農薬、除草剤などをなめたり、人間用の市販薬などを飲ませたりといったことでも起こることがあります
このほか、寄生虫や細菌(例:レプトスピラ症)、ウイルス(例:犬伝染性肝炎)などの感染症、栄養障害、免疫異常、そして先天的肝疾患などでも上昇することがあります。
繰り返し起こるのであれば、一度、散歩コースや家庭内の医薬品・化粧品・殺虫剤などの場所を見直してみましょう。例えば、散歩コースのどこかで定期的に除草剤や殺虫剤が撒かれていないか。また、家庭内の医薬品や殺虫剤などを愛犬の口が届くところに置いていないか、確認してみると良いでしょう。
ただし、半年に3回の肝酵素値の急変は、同じ原因で起こっているのではなく、それぞれまったく別の原因である可能性もあります。
先天性の肝疾患があるかどうかは、レントゲン検査や超音波検査、詳しい血液検査などで検査することが可能です。また、色々検査を受けても肝酵素値が上昇する原因が不明な場合には、肝臓の一部を切除し、病理組織学的検査を行うと明らかになることもあります。
一度担当の獣医師に、今後の方針や対処法についてご相談してみることをおすすめします。