白血病とは血液の腫瘍のことです。骨髄で作られる血液細胞(白血球、血小板、赤血球)のいずれかが腫瘍化し、無制限に増殖していきます
腫瘍化した細胞は本来の役割を果たさなくなりますが、それだけでなく、骨髄での正常な造血機能(正常な赤血球や血小板、白血球が作られていくこと)を阻害します。このため、貧血が起こってきたり、様々な部位(皮膚や目、歯茎など)での内出血が見られたり、血が止まりにくいといった症状(出血傾向)が見られたりします。また、免疫機能も低下するため、感染症にかかりやすくなったりもします。
白血病の症状は、元気がない、食欲がない、なんとなく体重が減ってきた、という漠然としたものが多く、特徴的なものはあまり認められません。このため、腫瘍化した細胞が様々な臓器に浸潤し、その機能を阻害しだして、初めて「何かおかしい」と気づかれる場合もあります。
白血病の診断は、身体検査をはじめとする血液検査、レントゲン検査や超音波検査、骨髄検査といった種々の検査結果から総合的に行われます。治療は化学療法が主体で、必要に応じて輸血等の支持療法が行われます。予後は、白血病の種類と治療に対する反応性によって異なります。
急性のものであれば、残された時間は数週間から数ヵ月と短いこともありますが、慢性のものであれば、数年間ともに暮らせる場合もあります。