地域によってフィラリア予防薬の投与期間は異なります
フィラリア予防薬の投与期間は、お住まいの地域の気候によって異なります。フィラリアは蚊から媒介される寄生虫ですが、ある一定以上の気温がしばらく続かないと蚊から感染することはありません。このため、寒冷な地域では予防期間は短く、温暖な地域では長くなります。
かかりつけの先生は、お住まいの地域の気候やSさんの飼育状況などを見て、総合的に投与期間を決められたのではないでしょうか。転院されたばかりとのこと、今回の疑問を転院先の先生にご相談し、対応や説明の仕方などが納得・信頼できるかどうかをこの機会に探ってみられるのもおすすめです。
ちなみにフィラリアの予防薬は、予防と名はついていますが、犬の体内に入ってある程度成長したフィラリアの幼虫たち(L4幼虫と呼びます)を一気に退治するためのものです。言い換えると、蚊からフィラリア幼虫が感染した直後では薬剤の効果は発揮されません。
このため、フィラリア予防薬は、蚊からフィラリア幼虫が感染開始する時期の1ヵ月後から、感染が終了する時期の1ヵ月後まで投与することになります。