若い頃からの正しい生活習慣が病気を防ぐ
生活習慣病はその名の通り、若い頃からの不適切な生活習慣の積み重ねが、発症の引き金となります。人間と暮らす犬は、自分自身で生活習慣をコントロールすることはできません。飼い主さんが、愛犬にとっての正しい生活習慣を知り、若齢犬の頃から適切な管理を実践していくことが大切です。
適正な食事
犬の年齢や体重、犬種、運動量などに応じて、必要な栄養素がとれる、適正カロリーの食事を与えます。カロリーオーバーの食事や、間食の与え過ぎには要注意です。必要な栄養素や適正カロリーがわからない場合は、かかりつけの動物病院で聞いてみましょう。
適度な運動
毎日の適度な運動や、体重管理に役立つだけでなく、筋力アップやストレス発散の効果もあります。ただし、心臓病の犬や、過度に肥満の犬が急に激しい運動をすると、心臓や肺に大きな負担がかかるので、気をつけましょう。
関節への負担防止
関節への負担を防止するためには、愛犬の体重を適正に保つことが大切です。また激しい運動や、急な階段の上り下りは、関節に負担をかける場合があるので注意が必要です。滑りやすいフローリングなども関節に負担をかける要因となるので、カーペットを敷くなどして飼育環境を整えましょう。
全身チェック
ガン対策は「早期発見・早期治療」が最も大切です。毎日のブラッシングの際などに、しこりが無いか、愛犬の全身をチェックする習慣をつけましょう。
歯みがき
子犬の頃から歯みがきの習慣をつけて、歯石がつかないようにすることが、歯周病の予防につながります。すでに歯石があり、口臭が気になりだしたら、動物病院で除去してもらうこともできます。
かかりつけの動物病院で健康管理を
生活習慣病を防ぐためには、飼い主さんによる日常的な生活管理だけでなく、動物病院での健康管理が重要です。飼い始めの頃から、「かかりつけ」の動物病院をつくって、少しでも気になることがあれば、獣医師に相談できるようにしておきましょう。かかりつけの動物病院は、病気の治療だけでなく、病気の予防や生活習慣の改善など、愛犬の健康管理をサポートしてくれる心強い存在になってくれます。
また生活習慣病をはじめとする病気の早期発見・早期治療のために、動物病院で定期的に健康診断を受診することが望まれます。愛犬の1年は人間の4年にも相当するといわれているので、少なくとも年1回は動物病院で健康診断を受診しましょう。特に高齢になると、生活習慣病を発症する可能性が高くなるので、健康診断の必要性がより高まってきます。
愛犬の長い一生を支えるための備えを
生活習慣病を発症すると、少なからず治療費がかかります。手術が必要な場合や、病気が慢性化した場合には、高額な費用がかかることもあります。金銭的な負担や不安を取り除き、最善の治療方法を選ぶためにも、貯金やペット保険への加入で、万一に備えておくことが家族としての責任と想いやりといえるでしょう。