【取材協力】
日本フリスビードッグ協会(JFA)関西事務局
JFA日本統括本部 http://www.frisbeedog.co.jp/
人と犬とのコミュニケーションスポーツ「フリスビードッグ」
フリスビードッグのビギナー大会にチャレンジ!
柔らかな芝生コートの上を、白、赤、オレンジなど、色とりどりのディスクが飛び、その後を犬たちが懸命に追いかける。やがてディスクがスピードを緩め、ゆっくりと下降し始める。すでに真下に迫っていた犬が、間合いを測ってジャンプ。空中でディスクをキャッチすると、コート周辺のギャラリーから歓声があがる。ディスクをくわえた犬は、スタート地点で待つ飼い主めがけて一目散に戻っていく・・・。
2006年秋の週末、全日本フリスビードッグ公式選手権が、兵庫県西部の播磨科学公園都市内の芝生公園で開かれた。公式競技が開催されているAコートの隣にあるBコートでは、初心者向けの「ビギナー大会」や、その上のレベルの「チャレンジ大会」が行われた。
フリスビー競技は、一定の距離以上、ディスクを飛ばし、犬がそれを直接キャッチして持ち帰らないとポイントを得ることができない。しかし、ビギナー大会は、大会を主催する日本フリスビードッグ協会(JFA)関西事務局長の加部真巳さんによれば、コース内であれば、犬が地面に落ちたディスクを拾い、持ち帰っても大丈夫で、人も犬も気軽に参加できる、楽しい競技である。
また、加部さんは「フリスビードッグは、人と犬とのコンビネーションが大切な、”コミュニケーションスポーツ”」と語る。お互いが気心を合わせ、人がディスクを投げ、犬が追いかけ、キャッチして持ち帰り、また人が投げ、犬が追いかけて・・・ということを制限時間(60秒)内に何度も繰り返し、ポイントを重ねていく。
フリスビードッグを楽しむコツ
ディスクをうまくキャッチできないから、持って帰れないから、放せないからと、焦る必要はない。「愛犬が飼い主とディスクを通じて”遊ぶ”こと、それ自体が犬たちにとってうれしい”ごほうび”なんです」と加部さんは強調する。そのため、練習も、最初はその場で手渡すようにキャッチさせる。成功すれば、思い切りほめる。次いで50cm、1m、5mと、少しずつ、お互いが楽しみながら距離を延ばしていく。
実は、難しいのは犬よりも人のほうである。毎回、風の向きや強さが異なる中で、犬がキャッチしやすいよう、ディスクが水平に飛ぶように投げるのはそれほど簡単ではない。そんな”奥の深さ”も、フリスビー人気の秘密かもしれない。