普段与えているフードの種類では、犬猫ともに「市販のフード(総合栄養食)」が最も多い結果となった。猫では、「療法食(50.8%)」、「プレミアムフード(35.5%)」も多く、猫に多くみられる泌尿器系の疾患に配慮している飼い主が多いことが考えられる。一方で、「手作り食」は犬の15.6%に対し、猫は3.6%と大きな違いが見られた。雑食動物の犬と異なり、猫はもともと肉食動物であることや体内で合成できないアミノ酸があるなど、手作り食のみでは栄養バランスを保つのが難しいことも理由のひとつと考えられる。
フードを購入する際に最も重視する項目では、犬は「原材料」、猫は「栄養バランス」が最も多い結果となった。犬猫ともに上位2項目が同様で、犬猫の健康を気遣ってフードを選んでいる飼い主の姿がうかがえる。
フードの購入場所では、犬猫ともに「通信販売」が4割を超える結果となった。2009年調査時の「ペットショップ 32.0%」「ホームセンター・ディスカウントストア 29.4%」「通信販売 27.7%」と比較すると、「通信販売」を利用する方が増加しており、犬猫のフードも通信販売を利用して購入することが一般的になってきている。
手作り食を与えたことがあるかどうか聞いたところ、犬では約半数が「ある」と回答したのに対し、猫では「ある」が26.0%にとどまった。 「手作り食を与えている理由」では、犬猫ともに「自分で作ると安心だから」「健康によいから」が多く見られ、「安心」「健康」がキーワードとして定着していることがわかる。
ペットの食餌が「ねこまんま」と言われていた時代から、犬猫に合った栄養バランスを考慮し、手間ひまをかけて手作り食を作る「安心」「健康」志向への変化をみると、ますますペットは「家族の一員」とみなされてきているようだ。