その結果、症例中、約7割にあたる1,880症例に、高脂血症(高コレステロール血症、高中性脂肪血症)が見られ、高コレステロール血症を示した犬のうち約8割が、いわゆる「悪玉コレステロール」として知られているLDLコレステロールが異常に増加していることが確認された。
また、脂質に異常の見られた1,880症例の犬種を調査したところ、特に異常が多かった高脂血症の多発犬種は、シェットランド・シープドッグ、M・シュナウザー、シー・ズーの3犬種だった。これらの犬種には先天的な高脂血症の報告もあるため、高脂血症多発犬種の飼い主は、愛犬の生活習慣に関して特に注意が必要といえる。
なお、検査で脂質に異常が見られた症例については、低脂肪のペットフードへの変更や、高脂血症治療、肝機能を高める薬剤の投与によって改善した例が多数報告されている。