ニュースレターによると、ペットの飼育者で約85%、非飼育者の約65%が、子どもの成長過程においてペットの飼育が何らかの形で役に立つと考えているという。特に育ち盛りの子どもを持つ世代や、自ら幼少期にペットの飼育経験がある層での回答率が高く、実際の体験に基づいてそのような認識を持っている人が多いことも分かった。
では、子どもの成長過程でペットの飼育がどのように役立つと考えられているのか。最多の回答は「命の尊さを学ぶ」で、全体の84%を占める。次いで、「周囲への思いやりを養う」65%、「責任感を養う」64%、「感受性が豊かになる」61%など。
「命の尊さを学ぶ」という点では、子どもたちはペットを通して初めて生や死と向き合う場合も多いことから、このような回答結果になったものと考えられる。その他の項目については、ペット飼育が、弱いものや自分とは異なるものへの配慮の必要性に気づいたり、飼育の役割分担を通じて責任感を養うなどの良い機会として見られているということだろう。
以上のように、ペット飼育が子どもの情緒的成長に良い影響を与え得るという共通した見方があるのは明らかなようだ。かつて家庭においては、兄弟姉妹とのつながりが子どもたちにとって他者への思いやりや共存の意識を学ぶ機会であったものの、核家族化や少子化が進む今の日本では、ペットとのつながりがそのような役割を代わって果たしているのかもしれない。