猫に関する検索ワードのトップは「吐く(嘔吐)」。猫は「よく吐く動物」なので、動物病院に連れていくべきかどうか、判断に迷ってネットで調べる飼い主さんの姿が目に浮かぶ。また「目の病気」「目やに」「涙」と、目関連のワードが、トップ10内に3つもランクイン。猫には「猫風邪」と呼ばれる感染症があり、一度かかるとキャリアとなって再発を繰り返す。猫風邪の典型的な症状の一つが結膜炎なので、犬より目のトラブルが目立つのかもしれない。さらに、かつては犬の病気と思われていた「熱中症」「フィラリア」もランクイン。最近は猫もかかることが知られており、飼い主さんの健康管理意識のレベルアップがうかがえる。また、近年の猫ブームを反映してか、猫に関連するコンテンツへのアクセス数が、この2年で大きく伸長。その伸長率は犬を大きく上回っている。
対して、犬に関する検索ワードのトップは「下痢」。便は、飼い主さんがまず異常に気づきやすい健康管理の基本。犬の下痢もよくみられるので、猫の嘔吐と同様、病気によるものなのか様子見で大丈夫なのか、ネットで調べる代表的な症状となっているようだ。
また犬の特徴として、「ヘルニア(大半は椎間板ヘルニア)」、「口臭」「白内障」「クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)」など、シニア犬に多い病気、症状を表すワードが続々ランクイン。「咳」も、フィラリア予防が普及した今日では、シニア期に増加する心臓疾患から来るものが疑われる。全般に、飼い犬の「高齢化」傾向が浮き彫りになる結果に。
病気検索コンテンツに関しては、この2年間で、ページのアクセス数(PV)が、犬は約1.4倍、猫は1.8倍も伸びている。その背景は、急速なスマホ化にある。気になる時に簡易に検索、という機会が飼い主側に増えた。特に、猫の場合、なかなか動物病院に連れていけず、また飼い主さんが偶発的に飼い始めるケースが多く、飼育に関する情報をサイトで得るという機会が多いことが推測される。ランキングの1位にある「下痢(犬)」「吐く(猫)」等、病院に連れていくかどうか、という見極めの症状で調べるケースも多く、病気検索コンテンツの役割は大きい。