今回発表された研究は、米国ボストンのフォーサイス研究所のフロイド・デューハースト教授と連携し、ウォルサム®ペット栄養学会センターで行われたもの。この研究で、犬の歯垢中における細菌種を観察したところ、353種の細菌が発見され、このうち約80%がこれまで記録されていないものだったという。また人間の細菌と比較すると、共通の細菌はわずか16.4%に過ぎなかったそうだ。さらに、犬の口腔内には虫歯の原因となる細菌が生息しておらず、歯周病に関係する細菌は犬と人間では同じでないことが判明したという。
マースペットケアのウォルサム®研究所の口腔保健研究マネージャーであり、今回の研究結果を発表したスティーブン・ハリス博士は「歯周病は、犬の間で最も蔓延している病気のひとつあり、この研究はどのように病気が発症するかを理解するための重要なステップを提示しています」と述べている。また「犬の口腔ケアに関する製品を設計、テストする場合には、人間の研究データだけを頼るのではなく、犬の詳細な研究データに基づく必要がある」と提起している。