猫の通院はハードルが高い? 4分の1が年に1回未満の通院頻度
愛猫と動物病院へ行く頻度を聞いたところ、25%が「1年に1回未満」と回答。「1年に1回程度」が最も多く、28.8%でした。さらに、愛猫が現在かかっている病気はないと回答した方(70.6%)で見てみると、「1年に1回未満」が31.3%、「1年に1回程度」が37.5%という結果になりました。愛猫がとくに病気にかかっていない場合、動物病院へは年に1回行くか行かないかというケースが多いようです。
健康状態の観察ポイントは、食欲、排泄、行動の変化がトップ3
「愛猫の健康状態について、特に注意しているのはどんなことですか」と聞いたところ、「食欲があるかどうか」という回答が86.9%で最も多く、僅差で「排泄の回数や排泄物の状態」80%、「普段とは違う行動をしていないか」が71.9%となりました。また、今回のアンケートでは関節疾患に着目して、「歩き方や走り方」という項目を設定しましたが、こちらを注意している方は半数以下という結果になりました。
心配な病気は圧倒的に「腎臓・泌尿器系の病気」
愛猫の健康管理をするうえで、特に心配な病気を聞いたところ、1位は大差をつけて「腎臓・泌尿器系の病気」56.3%となりました。先の質問で、日常の健康状態の観察ポイントに「排泄の回数や排泄物の状態」が上位に来るなど、腎臓・泌尿器系の病気に関するものに重点が置かれていることと一致します。一方で、「骨・関節などの病気」を特に心配している方は1.3%とかなり低い結果がでています。
約半数に兆候あり?! 隠れ関節炎を見逃している可能性も。
関節炎になっている猫が多いことを知っているかを聞いたところ、90.6%の方は知らないという結果になりました。一方、関節炎の兆候の可能性がある猫の日常行動の変化については、約半数の方が思い当たることがあるという結果に。また、その原因として「高齢になったから」が60%、「成長して落ち着いたから」が24%と続き、「骨・関節に異常があるから」と考える飼い主さんは2.7%と大変低くなっています。猫と関節炎がなかなか結びつかない方が多いため、日常行動の変化が加齢による自然なものと考えられがちであることがうかがえます。
今回の調査では、多くの猫の飼い主さんにとって、日常の健康管理において骨や関節についてのケアは優先度が低くなっていることがわかりました。その理由として、しなやかで運動神経のよいイメージがある猫と関節炎とがリンクしないのではないかと考えられます。年をとれば動きたがらなくなるのは自然なことと考えがちですが、「関節炎になっている猫が多い」という調査データを考えると、愛猫に隠れ関節炎が潜んでいる可能性は大いにあります。日頃から注意して観察し、早期に問題を見つけてケアにつなげることが、愛猫のQOLを上げるポイントとなるのではないでしょうか。
関連記事
【調査方法】
Petwell読者の猫オーナーに対し、インターネット上でアンケートを実施
【調査期間】
2013年10月17日~2013年10月23日
【有効回答者数】
160件