近年、ペットを家族の一員としてとらえ、室内で飼育するオーナーが増加。2009年のペットフード協会の調査では、犬を飼っている世帯のうち室内で飼育している世帯は7割を越えた。室内飼育では、ペットを介して汚れや細菌などに接触することが懸念されている。
今回の実態調査では、犬を飼育している5家庭において、6頭の犬の体表(肉球、お腹、おしり周り)および5つの犬用トイレ(トレイ内周、横漏れ箇所、トイレシーツ上)を対象に34箇所で拭き取り調査を実施。その結果、100cm2あたりに付着していた細菌数は、犬の体表では数千~数千万個、犬用トイレ表面では数百~数千万個であり、犬の違いによる差は大きいものの、測定部位間では細菌数に大きな違いがなく、おしり周りやトイレ表面と同様の菌数が肉球やお腹にも付着していることを確認した。
今回検出された、ブドウ球菌科の細菌や腸内細菌科の細菌はいずれも環境中からは頻繁に検出されるものであり、特に強い毒性のあるものではないとのこと。しかし、調査を行った同社では、ペットとのスキンシップを取る場合には、衛生面の観点から、洗浄や除菌などの適切なケアをすることが望ましいとの見解を示している。