犬猫の口腔内常在菌による感染症「カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症」に注意

厚生労働省が、犬や猫の口腔内常在菌によって引き起こされる「カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症」に関するQ&Aを発表するとともに、本病に対する理解を呼びかけている。

2010年5月26日RSSRSS

カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症は、犬や猫の口腔内にいる常在菌(口のなかに常に存在している菌)によって引き起こされる稀な病気。犬や猫に咬まれたり、引っかかれたりすることで感染し、発熱、倦怠感などの症状が見られるほか、免疫機能が低下していると重症化する傾向にある。

症状、原因、治療法、予防法などの概要は以下の通り。より詳しい情報は関連リンクからご確認を。

【カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症について】

  • 症状
    発熱、倦怠感、腹痛、吐き気、頭痛など。重症例では、敗血症や髄膜炎を起こし、敗血性ショックなどに進行して死に至ることも。
  • 原因
    犬や猫の口腔内にいる常在菌の一種が原因。犬や猫に咬まれたり引っかかれたりすることで感染・発症し、免疫機能が低下していると重症化する傾向がある。
  • 治療法
    早期に抗菌薬等を使用。
  • 予防法
    一般的な感染症予防と同じ。動物との過度な触れあいは避ける。動物と触れあった後は手洗いを忘れない。特に糖尿病などの慢性疾患のある人、高齢者など、免疫機能が低下している人は注意が必要。
  • 日本での重症化例
    日本での重症化例は14件。患者の年齢は40歳代~90歳代と中高年齢が多く、糖尿病、肝硬変などの基礎疾患が認められた。
  • その他注意点
    この病気は、免疫機能が低下していない人でも、咬み傷や引っかき傷から感染・発症することがある。そのため、犬や猫と暮らす人は、自身の免疫機能の状態にかかわらず、日頃から上記の【予防法】を参考に注意を心がけたい。

厚生労働省 カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症に関するQ&A

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