犬の疾患で、性別によって発症率に差が見られたのは「生殖器系疾患」「腫瘍疾患」「泌尿器疾患」の3つ。オスメスそれぞれの発症率を見ると、生殖器系疾患はオスが1.0%でメスは2.8%。腫瘍疾患はオスが5.3%でメスは7.2%。また、泌尿器疾患はオスが4.9%でメスは6.6%と、一様にメスの発症率のほうが高い傾向にある。
生殖器系疾患では子宮蓄膿症が多く見られ、水をよく飲む、お腹が張る、膣から膿のような分泌物が見られるなどの症状がある場合、早めに受診することが望ましい。
腫瘍疾患で多く見られたのは乳腺腫瘍で、犬では早期の避妊手術が予防として有効。また、日頃から乳腺のあるお腹まわりを触り、しこりなどがないかチェックする習慣をつけたい。
泌尿器疾患では、犬も人間のようにメスのほうが膀胱炎になりやすいといわれている。おしっこの色や量、回数などを日頃からよく観察し、わずかな変化でも気づいてあげられるようにしたい。