現在、日本では年間30万頭以上の犬猫が殺処分されているといわれている。手段として炭酸ガス(二酸化炭素)が多く用いられているが、炭酸ガスは幼齢・老齢の犬猫に対する麻酔効果が低いとされ、海外では炭酸ガスのみによる殺処分を禁止しているところもある。国内でも殺処分の方法を麻酔薬による「安楽死」に変更する自治体が出てきているが、全国的にまだまだ数が少ないのが現状だ。
環境省内部でも殺処分方法の見直しの必要性が指摘されており、平成19年10月16日に開かれた中央環境審議会動物愛護部会では、獣医師である委員数名が相次いで殺処分方法の改善を提起している。
山崎氏は、すべての犬猫を救いだせないのが現実でも、医学的にも世界的にも麻酔効果が低いことが明らかとされている幼齢・老齢の犬猫には麻酔薬による安楽死を適用すべきとして、インターネット上で署名を集め、上記の通り、環境大臣に提出した。
環境省の今後の対応に注目が集まる。