【症状】関節にこわばりや痛み、腫れ。発熱や跛行などの全身症状も
関節リウマチは、おもに四肢の末端の関節に症状が多く見られます。発症すると、起床時や休息後に関節の硬直(こわばり)や痛み、1ヵ所以上の関節に左右対称性の腫れなどが現れるほか、全身症状として発熱や食欲の低下、足をひきずる(跛行)などの症状も現れます。
関節リウマチは進行性の病気であり放置すれば、関節の変形と骨の崩壊が進んで痛みが激しくなり、患部やその周辺を触られることを嫌がり、歩行も困難になります。犬種では、若年齢?中年齢のミニチュア・ダックス、シェトランド・シープドッグ(シェルティ)、シー・ズー、マルチーズ、プードルなどの小型犬で見られることがあります。また、若年齢で発症するほど進行が速く、関節の変形が起こりやすくなります。
【原因】発生原因は不明。免疫機能の異常が関与か
関節リウマチの原因ははっきりしていませんが、自己免疫などが関与していると考えられています。
【治療】抗リウマチ薬などの内科的治療と運動と食餌の管理が一般的
関節リウマチの治療として、消炎鎮痛剤や抗リウマチ薬などを投与して痛みを和らげます。肥満によって足腰の負担が大きい場合には、適度な運動と食事管理で、適正な体重まで減量します。そのほかに温浴治療や赤外線、超音波治療なども有効です。
【予防】気になる症状が見られれば早めに動物病院へ
関節リウマチは進行性の病気なので、いったん発症すれば、根本治療は難しくなります。そのため、早期発見・早期治療に努め、少しでも病気の進行を抑えることが大切です。関節リウマチになりやすいとされる犬種を飼っていて、その愛犬に気になる症状が見られれば、早めに動物病院で診察を受けましょう。