【症状】乳腺自体が熱を持ち、腫れる。痛みで触られるのを嫌がることも
乳腺炎になると、乳腺自体が熱をもったり、腫れたりするほか、痛みのため触れられるのを嫌がったりします。また、病的な色をした乳汁が分泌されるなどの症状が現れます。症状が重い場合は、全身の発熱、元気や食欲の低下などの症状を示します。産後に多く見られます。
【原因】授乳時の傷口からの細菌感染、急な離乳による乳汁うっ滞など
乳腺炎は、乳頭口や授乳時に子犬の歯や爪がつけた傷口から細菌が感染したり、急に離乳されたことで乳汁うっ滞(乳汁が正常に流れず、一定の場所に滞留する状態)を起こすことなどが原因で生じます。
【治療】抗生剤や抗炎症剤の投与。乳汁うっ滞の緩和など
乳腺炎の治療では、抗生剤や抗炎症剤などの投与や乳汁うっ滞を和らげる処置を行います。授乳中の場合は、人工哺乳に切り替えることもあります。
【予防】授乳中の母犬と子犬をよく観察する。
乳腺炎を予防するには、授乳中の母犬と子犬をよく観察し、子犬がしっかり乳を飲んでいるか、乳腺付近に傷がないかなどに注意しましょう。また、細菌感染を防ぐため、飼育環境を清潔に保つようにし、かつ、早期の離乳を避けるようにしましょう。