【症状】発赤や発疹、膿疱、かさぶたなどが顔や腋、股や指の間に現れる
膿皮症は、細菌感染の深さや程度、細菌の種類などによって、浅在性(子犬に多い)、表在性(夏場に多い)、皺壁性(短頭種に多い)、深在性(ジャーマン・シェパードに多い)に分かれ、それぞれ症状が異なります。おもな症状として、発赤や脱毛、発疹(ブツブツ)、膿疱、かさぶたが見られます。また、細菌の感染が深部に及んだ場合には、腫れや痛み、発熱が見られることがあります。膿皮症は、顔や腋、股や指の間などによく現れます。
【原因】ブドウ球菌などの細菌が皮膚に感染して起こる
膿皮症は、ブドウ球菌などの細菌が皮膚に感染することによって発症します。細菌の感染は、不衛生な環境、擦り傷や噛み傷、老化、栄養不良などにより、通常は皮膚が持っている細菌の侵入を抑える力が失われることによっておこります。
また、アレルギー性皮膚炎やアカラス症(ニキビダニ症)など、他の病気が引き金となって、二次的に発症することもあります。また、皮膚に合わない成分のシャンプーの使用、過度のシャンプーなどが原因になることもあります。
【治療】抗生物質の投与、薬用シャンプーによる洗浄
膿皮症の治療は、原因である細菌に合わせた抗生物質の投与、薬用シャンプーによる洗浄が基本となります。ほかの病気が原因となっている場合、その治療が必要となります。
【予防】日頃から皮膚の健康に気をつける
膿皮症を予防するには、飼育環境を清潔にする、食事・栄養に気をつける、シャンプーの成分や回数に注意するなど、日頃から皮膚の健康に気をつけることが大切です。