【症状】顔の周り、耳、四肢などに発疹と円形に近い形の脱毛
皮膚糸状菌症にかかると、犬の顔のまわり、耳、四肢などに、主に赤く大きめの発疹(丘疹)をともなった円形に近い形の脱毛が起こり、その周囲にフケやかさぶたが見られます。治ったように見えてもしばらくは菌が体表状に残り、他の犬や人への感染源となります。そのため早期の治療が望まれます。
【原因】真菌が犬の表皮や被毛、爪の根本に寄生して炎症を起こす
皮膚糸状菌症は、小胞子菌などの真菌(カビの仲間)が、犬の表皮や被毛、爪の根本に寄生して炎症を起こすのが原因です。健康な成犬での発症は少なく、子犬や免疫不全の犬、全身性の疾患を持つ犬などでの発症が多い傾向にあります。
【治療】塗り薬や飲み薬で治療する
皮膚糸状菌症の治療は、皮膚糸状菌に効果のある塗り薬を塗布したり、飲み薬を投与して行います。
【予防】皮膚に脱毛や発疹が見られる場合は、早めに動物病院へ
早期発見・早期治療がもっとも大切です。愛犬の皮膚に脱毛や発疹(丘疹)が見られたら、動物病院に早く連れて行くようにしましょう。また、日頃から飼育環境や皮膚を清潔にしておくことも、皮膚糸状菌症の予防につながります。
「犬の皮膚糸状菌症(白癬、皮膚真菌症)」のポイント
治ったと判断して途中で治療をやめてはいけません。動物病院の指示に従って、完治するまで治療を続けるようにしましょう。