【症状】疲れやすく、運動をしたがらない(運動不耐性)など
狭窄の程度が軽い場合は、他の犬に比べて運動したがらない(運動不耐性)などの症状がみられる程度で、とくに目立った症状はみられません。したがって、動物病院での健康診断などで心臓に雑音があることが分かり発見される例はありますが、飼い主さんがこの病気に気づくのは難しく、発見が遅れることもあります。一方、狭窄の程度が重い場合は、興奮したときや激しい運動したときに倒れたり、ふらつくなどの症状が見られたり、呼吸困難を起こすことがあり、心不全で亡くなる場合もあります。
【原因】原因不明。遺伝的要因も考えられる
肺動脈狭窄症の原因はわかっていませんが、遺伝的な要因も考えられています。
【治療】特に症状が見られない場合は定期検査と経過観察
狭窄の程度が軽く症状が認められない場合では、治療をしなくとも通常の生活を送ることができます。ただし、症状や病態が進行することがあり、定期的な検査による経過観察が必要となります。
症状があらわれている場合や、狭窄が重度の場合には、内科的治療や特殊なカテーテルを使って狭窄部分を広げる外科手術などが行われます。
【予防】定期検診による早期発見に努めたい
肺動脈狭窄症の症状は、飼い主さんにとってわかりにくいものです。気がついた時には病気が進んでいる可能性もあるため、動物病院で定期検診を受け、早期発見に努めましょう。