【症状】大量のフケが出るのが特徴。かゆみはそれほど強くない
ツメダニ症になると、ツメダニの寄生部位に大量のフケが出る、湿疹やかさぶたができる、脱毛するといった症状が見られます。症状はおもに頭部や背中に現れますが、成猫ではほとんど症状が現れないこともあります。なお、ツメダニ症になった猫自身にはあまり強いかゆみは見られませんが、人がツメダニに刺されると、強いかゆみや痛みを覚えるようです。
【原因】感染動物との直接的・間接的接触によって寄生される
ツメダニ症は、猫にツメダニが寄生することによって発症します。ツメダニの寄生は感染動物(猫、犬、ウサギなど)との直接的な接触や、ノミやシラミ、ハエなど大型の外部寄生虫の体や、靴、シーツなどを介しての間接的な接触によって起こります。ツメダニはその名の通り、頭部に巨大な爪のある触肢(しょくし)を持っており、体長は0.3~0.5mm程度と非常に小さく、肉眼で見つけることはやや困難ですが、ツメダニが猫の体表を移動する際に寄生部位でフケが動いているように見えることがあります。
【治療】ノミ・ダニの予防駆除剤などを投与
ツメダニ症の治療では、ノミ・ダニの予防・駆除剤の投与、または殺ダニ効果のある薬剤の投与が行われます。多頭飼育の場合は集団感染していることが多いので、全頭を治療しつつ、飼育環境の徹底的な清掃・消毒が必要になります。
【予防】普段から皮膚の状態をチェックし、小さな異常も見逃さないこと
日常的に猫の皮膚の状態を観察し、何か異常に気づいたら症状が軽いうちに病院で診てもらうことが勧められます。