【症状】愛猫の咳や鼻水に要注意
気管支炎の症状としては、おもに咳が見られます。気管支炎が急に起こった場合、発作的で激しい咳が、数日からときに数週間続くことがあります。猫の咳は吐くときの様子と似ているため、吐いていると勘違いすることもありますが、実際に咳の刺激で嘔吐することもあります。また、原因によっては咳と同時に鼻水や流涙、目やに、発熱が見られたり、元気や食欲の低下をともなう場合もあります。症状が重くなるにつれて胸の痛みが出て、胸のあたりを触られるのを嫌がることもあります。
【原因】ウイルス感染、細菌感染、刺激性物質の吸い込みなど
気管支炎のおもな原因は、猫ウイルス性呼吸器感染症などのウイルスやマイコプラズマの感染で、これに他の細菌や真菌が二次感染する場合もあります。また、ほこりや刺激性のガス、化学薬品を吸い込んだときの刺激が引き金になって気管支炎になることもあります。
【治療】抗生物質などを投与して暖かい部屋で安静に
気管支炎は、一般的に抗生物質などの内科療法によって治療します。また、症状をやわらげるために、蒸気吸入器を使うこともあります。治療中は、栄養補給を十分に行い、暖かい部屋で安静にさせることが大切です。
【予防】定期的なワクチン接種でウイルスの感染予防を
気管支炎の予防のためには、猫ウイルス性呼吸器感染症などの原因となるネコヘルペスウイルスやネコカリシウイルスといったウイルスの感染を防ぐため、定期的にワクチンの接種を行うことが大切です。