【症状】しきりに頭を振る、耳を柱にこすりつけるなど。においや耳垢も
外耳炎になると、外耳道に炎症が起こり、外耳道や耳介の周囲が赤く腫れ、かゆがるようになります。このため、しきりに頭を振ったり、耳を家具や柱にこすりつけたり、後ろ足で引っかいたりするしぐさが頻繁に見られるようになります。
また、耳からにおいがしてきたり、耳垢がたまったりします。耳垢の色やにおいなどは原因によって異なり、あまりにおいのしない黒いワックス状のこともあれば、腐臭や甘酸っぱい悪臭をともなうネバネバした耳垢のこともあり、ひどいときには膿が混じった耳だれが出ることもあります。
外耳炎が慢性化すると外耳道が腫れてふさがってきたり、耳だれで外耳の周辺が汚れてきたりするほか、耳血腫を生じることがあります。外耳炎を放置すると、ときに中耳炎や内耳炎が引き起こされることがあります。
【原因】耳ダニの寄生、異物の侵入、アレルギーなど
外耳炎は、耳ダニ(ミミヒゼンダニ、耳疥癬)の寄生や、異物の侵入、またはアレルギーなど、様々な原因によって起こります。また、耳の中に水が入った際などに外耳道内が湿って、そこに湿気を好む真菌や細菌が感染して、外耳炎が起こる場合もあります。
【治療】耳の洗浄後、原因に合わせて駆除剤や抗生物質などを使用
外耳炎の治療は、耳を洗浄することが基本となります。加えて、耳ダニが原因の場合は、その駆除剤を投与し、細菌や真菌が原因の場合には、抗生物質や抗真菌剤を塗布します。また、炎症がひどい場合には抗炎症剤を塗布する場合もあります。
【予防】日頃から耳の中やしぐさに異常がないかチェック
外耳炎の予防は、日常的な観察が大切です。また、耳の中の観察だけでなく、耳をかゆがっている様子がないか、頭を変に振ったりしていないかなど、普段から気をつけて見てあげましょう。そして、異常に気づいたら、症状が軽いうちに病院で診てもらうようにしましょう。